生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

妻と話をする

和光市の女性が、スキー場まで往復している間に火災で長男を失った話
私たちの結婚生活は所沢市で始まった。途中二年ほどカリフォルニア州に住んで、帰国後三女が生まれるまで、所沢に住んでいた。和光市は割と近いし、スキー場に往復したのなら、関越道を使ったんだろうと、なかなかリアルで、事件自体は強く印象に残った。
簡単に言えば、「子どもをほったらかして友達とスノボに行った」ということになる。
私はその記事をブックマークし、今年の元日のダイアリの中にコメントを残している。

母親は子どもを家に残して丸一日出かけていた。そのようなことをすべきではないことは明白だが、母親はそういう認識がなかったに違いない。誰かがアドバイスしてあげれば良かったと思う。繰り返される悲劇を防ぐために、託児施設などの充実も必要だろう。

最初の子どもをカリフォルニアで産み、一歳半までそこで育てた。日本人駐在員がスーパーマーケットの駐車場で逮捕される。寝ついた子どもを車に残して、買い物をしている間に、車の周りに人垣が出来て、その中にポリスも居る。子どもを一人にすることが虐待という認識である。私はカリフォルニアでそのことを真っ先に学んだ。学んだから知っている。どうして子どもを一人にしてはいけないのか、考える機会を与えられた。知っているからやらないようにしていた。ほぼ、やっていない。
妻に話題を振った。ようやく長男が小学校に通い始める。長女が生まれてから13年目。彼女は専業主婦である。
和光市の女性は大変運が悪かった。一生懸命子どもを育てて、必死になって生活していた。彼女と無関係な人々が、彼女を知るのは、彼女にとって最悪の出来事が起きたことだけである。
ちょっと分かりにくいか。
毎日毎日、彼女は一生懸命生活し、大体上手くやっていた。そして、魔が差した、最悪の17時間の出来事がマスコミを通じて世の中に伝わった。その一部分だけで彼女を評価してはいけない。
妻は云う。彼女は息抜きをしたかったんだ。別にスノーボードでなくても良い。パチンコでも、コンサートでも、踊りに行っても良いし、唄いに行っても良い。誰かが彼女の話を聞いて、慰めてあげればよかったのだ。懐かしい友達がスノーボードに誘ってくれた。おそらく、彼女の子どものことを思って、日帰り。残念ながら、17時間子どもを放置することに、適切なアドバイスを出来る人がその中にいなかった。
スキー場には託児施設があったのかも知れない。いろいろ不自由はあるにせよ、子どもを連れて行ったら良かったのかも知れない。友達に交代で相手をして貰うとか、いろいろと手はあったはずだが、彼女はそのことを思い及ばなかった。どうして良いか分からなかったから、そのときに考えついた彼女にとって最善と思われる方法を選んだ。
無知。
そして育児には息抜きが必要。
それにしても17時間は長すぎた。
私と妻の会話の中で、こういった話が出た。彼女は頑張っていた。概ね上手くやっていた。その17時間を除いて。そして、その17時間のみに注目が集まった。不運、そして無知。
虐待、保護責任者遺棄に該当する可能性があり、逮捕は妥当だった。似た状況の人々に、子どもを放置することの危険性と、それがが遺棄罪に相当する可能性があることを周知させる効果があった。一方で、彼女は虐待の意図はなく、子供を失うという悲劇的な現実に直面しており、不起訴処分もまた妥当であると思う。