生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

60%の民主主義

選挙が終わってしばらく過ぎた。ジミン党の人たちは、単独過半数とか、ぜったい安定多数とかで、勝った、とは云っていないが、支持された、というようなことを云っていらっしゃる。
野党の方では、小沢さんが、負けたといったそうで、結果から見ればその通りと思う。しかし、選挙が始まる前は、政権交代など、誰も本気にしていなかった感じだったので、そういう意味で、選挙の前後で、環境は随分変わったように思う。
決してジミン党が勝った訳ではなく、国民の支持を受けたわけでもないことは、選挙結果から明らかで、私が感じたのは、無党派層という名の民主主義が、とりあえず機能したということ。
落選した大物が、無党派層を妖怪に例えた。そのたとえは正しくない。支持基盤とか、支持団体などというものは、民意をねじ曲げるためにある。今回の選挙で、おおよそ投票した人の10%ほどが、特定の宗教団体がらみの投票だったようである。また、どの党も、支持基盤とか、支持団体というようなものを抱えている。団体の皆さんにとって重要なものは、それに属する側の利益であり、未来の市民の生活や国のあり方などに審判を下しうるのは、そういった集団の利益に属さない人々、すなわち無党派層である。
無党派層のうち、選挙に興味を持つ人、さらにその中で、各党の主張に積極的に共感出来る一群が投票し、それが60%弱の投票率と、得票率でミンシュ党が第一党という立場と、ジミン党の単独過半数、連立与党のぜったい安定多数という結果をもたらした。
投票率の低さを嘆く人もいらっしゃるようだが、これで良いのである。異常に高い投票率は、いささか胡散臭い。投票するもしないも自由。それでこそ民主主義なのだから。
いよいよ必要なときは、無党派層の残りのグループも重い腰を上げるだろう。そのようなことが無いよう、祈るばかりである。
ジミン党は既に、宗教団体の支援がなければ選挙に勝つことが出来ないことを悟っただろう。コウメィ党も、自分たちの力の限界を思い知ったに違いない。
無党派層が真にその力を発揮するのは、国は本当の危機を迎える時で、今はまだそのときではないらしい。