NHKで鶴瓶が色々な町をゲストとともに尋ね歩く番組があって、みると結構面白い。
アナウンサーの徳光氏がゲストで、福島県のとある町を尋ね歩く後編をたまたま見た。日テレが余り好きでない私は、徳光氏にむしろネガティブな印象を持っている。
町で出会った女子高生と会話した徳光氏は後でその高校を訪ねる約束をした。突然の芸能人と取材クルーの訪問に驚く教頭（？）夏休み中の取材である。夏休み中と言うことでクラブ活動の生徒達が学校に居た。先ほどの女子高生はバレー部員で、徳光氏はバレー部の練習を見学し、部員と再会を果たした。幾つかの部活を見学し、教頭と学校の敷地内を歩き回る徳光氏に向かって校舎の窓から合唱部員が「こっちにも来てくれ」と声を掛けると、徳光氏は「そこから校歌を歌ってくれ」とリクエストした。少し間が空いて、校舎の窓から校歌が聞こえてきた。美事な女声合唱である。歌詞が字幕で流れる。なかなか素晴らしい歌である。なかなか良いなぁと思いつつみていると、徳光氏がしわくちゃな顔になっている。何度かみたことがあるこの顔は彼の泣き顔である。なんと、徳光氏はたまたま通りかかって立ち寄った高校の校歌を聴いて涙を流している。
ちょっと驚く。一種の感情失禁といって良いかも知れない。おいおい、と思っている私の目にも涙が溜まってきた。おい、私はテレビ越しにどこぞの高校の校歌を聴いて居るだけなのだが。
私はコーラスにはそういった魔力が潜んでいることを知っているので、余り驚かない。私はコーラスの魔力にはまる性質で、徳光氏もそうらしい。
