生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

命知らずな二人

いつもと少し違う道をバイクで通った。
片側二車線の国道に斜めに交差する脇道、変形十字路で信号機がある。割と交通量が多い。私は右折で国道に出ようとしていた。私の前に一台の自家用車が右折の順番を待っていた。対向直進車も居るし、横断歩道を渡る歩行者や自転車も多く、なかなか右折できず、私は車の後ろで、こういうときは気長に右折の順番を待つしかないと心得ている。何にせよ、信号が黄色に変わるときまでには右折できるのは明白なので慌てる必要は無い。対向の車線にも右折車が順番待ちをしていた。対向車が途切れたところで次々と右折していって、そのうちに大型のスクーターが交差点に入ってきて先頭に立った。ヤマハのMaxamというやつだ。図体は大きいが排気量は250ccでさほど大きくは無い。運転手は女性だ。ショートパンツから長い足を出している。サングラスに頼りないヘルメットのあごひもはほったらかしで、染めた長い髪を垂らしている。よく見ると二人乗りしており、パッセンジャーも似た雰囲気の女性だ。少しヨタヨタしている。
私は順番待ちで前の車が動くまで待機しているしかない。彼女は交差点の先頭である。対向車が途切れたので、右折していくのかと思うと、なかなか発進しない。あれ、行かないのかと思ったところで動き出そうとしたとたんに対抗直進車が来て、彼女は発進を諦める。対向車が途切れるのに発進せず、彼女が発進しようとしたところで対向車が来て思いとどまる。それを三度繰り返した頃、信号は黄色に変わり、横断歩道を渡る歩行者や自転車が途切れ、私の前の車が動き出したので私も右折した。
きわめて注意力が散漫な運転手か、判断能力に問題があるか、もしくは技術的に問題があり発進がまともに出来ないのに友人を乗せてスクーターを運転しているかのどれかだろう。
端から見ると、大変危ない二人なのだが、本人たちは大まじめで事故など考えもおよばないに違いない。目隠しをされて、猛獣を撫でているような印象を抱いたが、彼女たちは目隠しされていて状況が理解できないのだろう。