生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

久しぶりの雨・ナショナリティ

本日の午前中は、神戸の山の中に行く。
バイクで行ったが、約束の時間ぎりぎりになった。次からは少し早めに家を出よう。お盆休みが近く、週末と言うこともあり道路は大変込んでいた。午前中で終えて、職場に戻ったが、炎天下で渋滞はきつい。職場にたどり着いてから、一息つく必要があり、学生さんたちと売店でアイスクリームを買って食べた。
なかなか進まず。せめて私だけでも馬力を出さないと行けないと思う。後期の資料の準備など、色々とやるべきことが多くなってきた。
夕方まで我慢していたが、冷房に当たって気分が悪くなった。自販機で缶コーヒーを買って外に出て飲んだ。大きな入道雲が見えたので雨雲レーダーをチェックすると、神戸周辺に大きな積乱雲が発生し局地的に降っているようだった。
早早に片付けて、職場をあとにしたが、途中で降られた。というか、丁度上がりかけで、路面は水たまりが出来ていたが、雨そのものはぱらぱら程度。
帰宅したが、家の周りはほとんど降らなかったとのこと。
今日は走らない日。
次女がまたも自転車をパンクさせた。修理は上手く出来たと思うが、修理中に外れたチェーンを戻すのに手間取った。指先が油汚れで真っ黒になった。


長女の留学は、何とかなるかもしれない。最大の難関は恐らく、パスポートの発給が間に合うかどうか。『今のところの』最大の難関と言っておこう。
留学が本決まりになったときに、伊丹の兵庫県旅券事務所に行って日本政府からパスポートの発給を受けた。写真が余り良い映りとは言えず、家族の間では話題になった。それから、留学先の選択で、長女は共学の大学が良いと思っていたようだが、結局女子大を選ぶことになった。長女が通っている大学の留学担当教員に強く勧められた。語学研修に行くわけでなく、アートを学びに行くという目的に叶う大学と言うことで納得できたようだ。
交換留学で、J1のビザが発給されることになる。これは20年余り前に私が米国に留学したときも同様だった。私は現地で報酬を受け、妻はJ2ビザの発給を受けた。長女はその時に生まれて二重国籍となり、帰国するときは米国政府のパスポートで日本に入国した。
米国籍を持っていることが彼女のアイデンティティのひとつとなっていたと思うが、結局彼女は生まれてから2年足らずの米国滞在で、それがどういう意味を持つのか自覚する機会には恵まれなかった。せいぜい、赤ん坊の時の米国政府発行のパスポートを持っていて、ミドルネームがあるという程度。国籍があるからと言って見た目は日本人だし、家族も皆日本人。米国人の友人がいるわけでもない。特に流暢に英語が話せるわけでもない。英語奨学生として大学に入ったが、他の奨学生たちは自分よりはるかに流暢に英語を話す。
今回、留学が決まったときも、米国籍については、「持っていたら何か有利なことがあるかもしれない」程度の認識。例えば、向こうでアルバイト収入が得られるんではないのか、と言っていたら、ビザはJ1でこれは一定の条件下で就労可である。
ビザ発給の手続きを進めていたら、最終段階の領事館で突然ビザは出せないと言われた。土壇場で。
領事館の役人が言うには、「米国籍を持っているなら、米国政府のパスポートで帰国すれば良い。米国民が米国に帰国するのにビザは必要ない。」だからビザは出せぬと。彼女は手続きの過程で、何度か自分が米国籍を持っていることを「ほのめかして」いた。ただ、米国市民であるという自覚がないので、強く主張することが無かったと思う。そのために、手続きが土壇場に来て行き詰まってしまった。
日本国政府の立場としては、二重国籍を認めないということで、22歳になるまでにどちらかを選べと言うこと。日本人でいることを宣言すれば、米国籍を放棄することになるし、或いは日本国籍を棄てることを宣言すれば、米国籍を選んだことになる。二重国籍のままでいると、そのうちに日本国籍を剥奪されるかもしれない。『かもしれない。』すると、年金とか選挙権とか、その他現行の日本国憲法で補償される日本国民の立場を失うことになる。今後の人生の方向性がまだ定まっていない長女にとって、大変なリスクと感じられたようだ。但し、長女はまだ21歳である。
自分の顔つき、肌や眼や髪の毛の色は生まれ持ったものなので換えようがない。彼女の家族達(皆日本人である)も換えられない。これらは彼女のエスニシティである。一方で、彼女の意思で変えられるものも色々ある。結婚相手は選べるし、職業、住む場所、ものの考え方、そして多くの人たちは生まれ持ったものとして受け入れている国籍も、実際には選べるものなのだ。選ぶ必要性を感じず、また、そのための努力をしていないだけの話である。
ビザの発給を断られて、彼女は大いに困惑し、このままでは留学できないかもしれないと悩んでいた。期限は迫っており、即決しなければならない。彼女が21歳と言うことはひとつのキーポイントで、現地で米国の学生生活を経験した上で、国籍を選んでも遅くは無い。少なくとも現段階で二重に国籍を持っていることは、日本国の国籍法に照らしても違法ではない。
確認したところ、米国籍を持っていることは「交換留学生」の資格にも影響しないという返事が得られた。
大急ぎで、米政府発行のパスポートを手に入れる手続きを始めることになり、彼女は領事館に連絡を入れたが、当面予約が混み合っている。間に合わないかもしれない。大変なピンチである。
改めて、領事館のホームページを探してみると、メニューの中に

  • 領事館案内>>アメリカ留学

と言うページがあるが、それ以外に

  • アメリカ市民サービス

と言うページが別にある。アメリカ市民が日本国内でトラブルに遭ったときに助けを求めることが出来る。
連絡先の電話番号も日本人の留学生向けと、アメリカ市民向けは別である。

パスポート申請: 更新、紛失や破損の際の再申請、訂正(パスポート発行手続きに通常2週間ほどかかります)

とある。
あなたは二週間以内にパスポートを手に入れないと帰国できない大変困った状況にある米国市民なのだから、領事館はあなたをきっと助けてくれるはずであると助言した。彼女は改めて、米国市民として領事館に電話をして、助けを求め、領事に許可をもらうことが出来た。
恐らく、もう幾つか山があって、へとへとになるに違いないが、彼女は色々な助けを受けながら旅立つだろう。そこでいろいろな経験をして、自分の今後について真剣に考えることになると思う。
どっちが良いか、私には分からない。彼女がつむであろう経験の質が、彼女を正しい判断に導く助けとなるに違いない。
幸運を祈っている。