生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

冬は苦手

嫌いではなく、苦手である。
日本で最も寒いと言われている土地に生まれて育った。子供の頃から、冬は雪まみれになって遊んでいた。
氷点下20度以下も普通に経験している。痛いような寒さである。
雪道を漕いで、道を付けながら歩くと、長靴の中に雪が入ってくる。
手袋も靴下も、長靴の中身も雪だらけになる。家に帰って、ストーブの周りに並べて干す。
子供の頃は石炭ストーブが普通だった。
その頃は、朝起きるとストーブの上に載っているやかんの水が凍っていた。
一月以上、気温がプラスにならない「真冬日」が続くのが普通である。
朝6時の気温がマイナス19.6度以下だと、学校は1時間遅れになる。25度以下だと休みだったかもしれない。要するに、小学校の暖房が貧弱だったので、そのような処置だったようだ。
中学校に通うようになって、トイレが水洗になった。暖房を入れないとトイレの配管が凍るので、校内でトイレのみ集中暖房で一番暖かい。悪い子たちがトイレに屯するようになった。教室は石炭のだるまストーブで、一日に配給される石炭の量は決まっていたので、暖かい日に余った石炭を教壇の下にため込んでいた。
通っていた高校は古い建物で、石炭ストーブだった。石炭ストーブは調子良く燃え出すととても暖かいが、調節が難しい。ストーブの近くの席だと、暑すぎる。湿度を調節するためにストーブの上に蒸発皿が置いてあったが、蒸発皿を磨いて色々と料理を作って食べた。湯豆腐やら、炊き込みご飯を作った。ストーブの灰を貯めるところにアルミ箔でくるんだサツマイモを入れておくと1時間ほどで美味しく焼ける。体育の授業から戻ってみたらクラスの女子生徒に食べられていた。
体育の授業は真冬に柔道があり、全く暖房のない格技場で何かの罰ゲームのようだった。(剣道は真夏で、これもある意味罰ゲームだったと思う。)
大学はスチームの配管による集中暖房で、暖かかった。しかし、私は何を思ったか、距離スキーの部活に加入した。
極限の耐寒訓練のようなものである。年末に合宿に行くのだが、朝起きたら布団の上に雪が積もっていることもあった。二年目からは廃校になった小学校をお借りし、環境はかなり改善された。
練習や競技ではしもやけに悩まされた。
どうも、寒さに対する身体の反応が過剰のようだ。いわゆる冷え症である。
バイクに乗り続けているが、冬の間はスキー以上に手足の指が冷える。レイノーが起こるし、その結果として酷いしもやけに悩まされる。
寒さは苦ではなく、冬も嫌いではないが、苦手である。
色々と備えをするが、簡単には解決できそうにない。