生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

ヘルメットに何を求めるか

私のヘルメットは新井廣武製で、彼らの作るヘルメットはさまざまな安全性に関する規格を満たしている。

代表的なものはSNELL財団による規格だが、新井廣武はそれよりもさらに厳しい独自規格をもって、自社製のヘルメットを商品化していると主張する。
わたくしは随分昔からモータースポーツに興味を持っており、レーサー、ライダー達はヘルメットと切っても切れない間柄だ。そこではヘルメットが満たすべき性能は明確である。運転者の頭部をさまざまな衝撃から守ることだ。
コースのレイアウト、スポーティングレギュレーション、マシンの構造、そしてドライバーの装備。
ヘルメットはドライバーの装備の重要な一部分を占めている。
フォーミュラワンはコースによっては時速300キロを超えるスピードでのアクシデントを想定して、ドライバーを守る条件設定がなされる。レース中には激しいクラッシュシーンが見られることもあるが、多くの場合にドライバーは無傷だ。それは、ドライバーを無傷で生還させることを目的に、さまざまなルールや基準が決められているからだ。
一方でエアラインはどうだろう。離着陸時にはシートベルトの装着が義務づけられるが、事故が起きた場合、乗員乗客が生存する可能性はかなり低い。軍用機なら兎も角、商用の旅客機ではアクシデントに対する乗客の安全は全く確保されていない。
さて、道路交通法が改正され、道路交通法第63条の10に以下の条文が加えられた。

児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。

この場合、ヘルメットは何のためか。頭部を保護する為なのだろうが、自転車の事故でどのようなものを想定するのだろう。子どもたちはどれくらいのスピードで転倒するか。単独事故か、あるいは車との接触まで想定するのか。
さまざまな状況を想定し、現実的で効果のあるルールを定める必要があるだろう。ヘルメットの装着が、子どもたちの行動の自由を奪い、却って危険な状況を生み出す可能性がある。