生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

匿名コメンテーター

著名な科学者が実名でブログを書いている。
私は先生という敬称を付けて呼ばせて頂いている。
科学者は業績を上げることが全てで(ちょっと大袈裟に言えば)、業績を上げるには資金を獲得しなくてはならない。業績が上がれば資金の獲得も容易になる。先生は研究資金の配分に対しても時に痛烈な批判をなさる。研究者としては大変勇気の要る行為と思う。
先生は日々の生活で感じる不安や期待をストレートに記事にする。その感覚は一般市民に近い印象である。大変興味深いし、私には好ましい。過去ログの一覧を見ると5年近くブログを書いておられるが、常にマイペースを維持し続けている。
そんな先生のブログにコメント欄がある。著名な先生であるにも拘わらず、コメンテーターはいつも匿名である。先生のお知り合いでは無さそうだ。先生はコメンテータを全く相手にしないが、かといってコメント欄を閉じようとはしない。有名な先生のブログであるから、恐らく一日に数千人の同業の研究者が見ているに違いない。特に、先生が世の中の動きに対する感想を述べた時に匿名コメンテーターが湧いてきて、先生の意見に対して下らない説教じみたことを書く。ひじょうに滑稽である。時に、そういう下らない匿名コメンテーター同士が言い争うこともある。そういったシチュエーションの中で、匿名コメンテーターとは何だろう。
先生は匿名コメンテーターを全く相手にしないが、そういったコメントは読んでおられるようで、「でも匿名者間の議論というのは,議論のようで議論ではないのですね。」と述べていらっしゃる。この意見に対して、匿名コメンテーター達は気がつかない振りをしている。
過去には、先生が書いた批判に対して,批判された側が実名で反論するようなケースもあったと思う。そういうやり取りは正しく論議である。先生は誠実に対応しておられたと記憶している。