生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

ねずみじょうど

瀬田貞二:再話、丸木位里:画、福音館書店、1967年)
息子が幼稚園から借りてきた本を読みきかせ。
舌切り雀、花咲か爺、など、こういった昔話は数多くある。正直じいさん・ばあさんは、ちょっとした善意や偶然で富や快楽を手に入れる。意地悪なじいさんばあさんのやることは、違法というわけでは無い。動機があくまで不純なだけだ。しかし、後者は裁きを受け、動機の不純さに対する報いを受ける。
読んでいて、昨今の株取引をめぐるあれこれを思い出した。
昔話に見られる教訓を、古来からある日本の道徳として美化することは危険だ。私にその話を繰り返し吹き込んだ「誰か」の意図を私は知らない。
一方で、多くの人々が、違法性が捜査対象になっている今なお、堀江や村上らに肯定的な意見を持っていることも知っている。
動機はともかく、帳簿の上でお金を動かして、年間で何十パーセントもの利益を得ること自体、私は胡散臭いと思う。おいしい話には乗らない。それが私の信条だ。