生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

約束はしない

約束したがる人ほど、約束を守らないというわかりやすい例はいくつでも挙げられる。
「私を一生愛し続けると約束して」と言われたところで、「そんな約束はできない」と応えるのがその人を愛している立場として誠実な態度である。
「はい、一生愛し続けます」と応じるのは余りに不誠実と思われる。
「私を一生愛し続けると約束して」と問いかける数ヶ月後に、その人は別の誰かに同じセリフを吐いている筈である。
別のケース。
彼は別にそのようなは約束はしたくないと思ったので、「そのような約束はしたくない」と言ったら、内緒にしておくのは約束だったはず。約束を守れないと言うことか、と詰め寄られたそうだ。
約束するかどうかにかかわらず、言いたくないことは黙っている。秘密にするべきと思ったら口外しない。「それは、誰かと約束したかどうか、の問題では無く、自分自身にとってどうあるのが正しいかの問題なのだ。」と彼は説明しようとしたらしいが、約束をしたがる人には約束するかどうかが大切で、彼の信条や誇りなどはどうでも良いことのようだ。信頼関係を築くことよりも言質を取ることが重要なのだろう。
結局、彼女は「約束した」積もりになり、彼はいつも通り「自分自身の信条に基づいて自分の言いたいことは言い言いたくないことは黙る」のである。秘密は二人の間のものであるとして、その秘密はその後も維持されるかどうか。
彼は信条に基づき、彼女は感情のおもむくままに、行動する。
実にお気の毒で、滑稽な情景である。
そんな身の上話を聞かされたことを久しぶりに思い出して、書き留めている。