随分注意していたつもりだが、子供たちが次々にインフルエンザに罹患した。予防接種も受けたのだが。幸いなことに、比較的軽く済んだのは予防接種のお陰だったのかもしれない。
タミフルという特効薬のお陰か、どちらかはわからない。
インフルエンザは風邪ではない、と、医者は言うだろうが、家庭に与える影響は、熱の出る風邪である。
登校出来なくなる。他人にうつる。熱が出る。
「風邪を引かせる」という言葉ほど、母親を悲しませる言葉はない。
ご承知の通り、感染症である。しかも、かなり強力な伝染力を持っている。漫然と、運命に身を任せていたわけではない。熱にうなされる子供たちを見るに忍びない。知る限りの努力。念入りな努力をしてきた。安くはない予防接種を受けさせ、夜中に布団からはみ出ていないか見て回り、暖かい服を着せて、うがいをさせて、手を洗わせて。引かせたのではない。感染して発症したのだ。
母親にとって、配慮を欠く言葉だと思う。
