生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

円安

かつて、円高の時代に海外で生活した経験があるので、通貨のレートが不安定なことは深刻と思う。
私が子供の頃は、1ドルが360円の固定相場だった。
留学中は1ドル80円だった。今でもその感覚が抜けきらず、おおよそ1ドル100円くらいで換算してしまう。
戦争が始まったことをきっかけにしていると思うが、原油や天然ガスの値段が上がり、それが物価高の誘因となっているようだ。
対ロシア経済制裁に参加している国々が、ロシア産の原油や天然ガスの輸入を控える行動に出ている。輸入が減るので値段が上がる。エネルギー価格はそのほかの様々の値段に影響する。加えて、戦場になっている東ヨーロッパは、穀倉地帯で、小麦やひまわりの種の値段が上がっているようだ。
ロシアは外貨が欲しいので、輸出が滞った原油や天然ガスを、対ロシア制裁に参加していない、中国やインドに安く売っているらしい。世界全体としては、原油天然ガスがダブついて、ロシアがバーゲン価格をつける分、値段が下がりそうに思う。そのうちに下がるだろう。
インフレ対策として、多くの国が金利を上げている。金利を上げるとお金が市場に出回りにくくなり、お金の価値が相対的に高くなり、物価は下がる。但し、金利が高いと資金の手配がしにくくなる。新たな産業は起こりにくいし、資金に余裕のない企業は経済的に行き詰まるだろう。資金不足になれば景気の後退につながり、景気は原油の値段に影響する。
日本は、さほど物価が上がっていない。どうしてなのかよくわからないが、おそらく多くの企業が内部留保を相当に溜め込んでいて、原油高や円安による材料輸入の経費を相殺できるということだろう。物価がさほど上がっていないので、政府としても金利を上げる政策は取りにくい。むしろ、景気対策として行っていた低金利を続ける方向である。世界中がインフレに見舞われ、公定歩合を大幅に上げ続けている中、日本は低金利を維持する。これはなかなか良い感じではないか。
個人的な話として、住宅ローンをあと5年ほどで返し切ろうとしている。今は金利を上げてほしくないという気持ちでいる。
金利が上がっても、その分給与が上がれば良いのだが、そういうポジティブな展望は描きにくい。仕事を始めておおよそ35年ほど、給与はほとんど上がっていないのだ。
我慢比べの状況と思う。
円安圧力に負けて日本が金利を上げるか、金利を上げた国が不景気で転けるか。
毅然と「金利は上げない」と言い張るところを、珍しく私は支持している。
経済学を勉強したことはないし、なんとなくそう思う程度のことである。