生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

旗降る人と潜む危険

去年の今頃、東京の中心付近で、回転ドアに挟まれた少年が死亡した。包丁くらい、何処ででも手に入る。歩道を歩いている人が、急に道路の反対側に向かって渡ろうとする時に、ろくすっぽ、後方を確認しないことが多い、ということを考えもしない、勇敢な運転手が車を運転している。30センチ離れていようが、2ミリの余裕だろうが、当たらなければ事故には成らない。そりゃそうだ。とにかく、この世の中には、避けて通らなくては成らないものが多すぎる。
バイク通勤の途中、職場の駐輪場の入り口300メートル手前の丁字路で道路工事をしていた。私は、丁字路を突き当たり左に折れる。標識はないが、人通りがある上に見通しが悪いから、私は常に、一旦停止し、左右を確認する。いかなる場合にも、バイクに進路を譲らない運転手がいることを私は経験的に知っている。歩行者の多くは、バイクを見ていない。または、バイクは自転車と同じようなもので、歩行者の脇をすり抜けると思っているらしい事も知っている。歩行者と接触すると、相手を怪我させることになる。自動車と接触すると、自分が怪我をすることになる。(歩行者相手でも、転倒すると自分が怪我をする)何れも嫌だから、私は一旦停止する。相手の譲る意志の有無にかかわらず、停止し、相手が行き過ぎるのを待つことにしている。
工事現場の係員は、両手に旗を持ち、一方の旗を私に向け縦に振った。「来い」と指示している。もう一方の旗は、丁字路の向こう側、これから私が曲がろうとする方向にいる自動車に向けられている。そいつを止めて、私を通そうとしている。
私は、車の運転手と、道路整理の係員を交互に見る。運転手に止まる意志があるのかは、この際余り問題ではない。係員は、体を張って車を制止する意志があるか?
彼は、曖昧に車に向かって旗を掲げている。係員は、私に「来い、何をもたもたしている」と言いたげである。車は、係員の指示を無視して交差点に進入した。運転手よりも、係員の曖昧な指示が問題である。私は踏みとどまり、事故を免れた。