生活

面白いことは特にない、ただの日記です(投稿後に、二三日かけて書き直します)

好きな曲

私とバッハの出会いは、姉が練習していたピアノだろう。家にはピアノがあって、姉が熱心に練習していた曲は、聞き覚えがある。
自宅にはケンプが弾く平均律の2枚組のレコードがあった。姉は平均律の中の何曲かを練習していたと思う。その頃の私は、平均率という妙なタイトルのアルバムを聴いたことはなかったし、その意味もわからなかった。
姉が練習していた曲で、はっきり覚えているものは、平均律第2集の2番BWV871で、聞き覚えがある。多分、他にも色々と練習していた筈だ。
BWV853(第一集の8番)のフーガは、姉が実際に弾きながら解説してくれた。
自分が大学を卒業する頃にCDが登場して、私は卒業の記念にポータブルのCDプレーヤーを買って、一緒に4枚のCDを手にいれた。何を根拠にその4枚を選んだのか、覚えていないが、その選択は私に大きな影響を与えた4枚の中に、Prince and the RevolutionのParadeと、Glenn GouldのGoldberg variationsが含まれていた。
そのあと、私はPrinceとGouldを知っている人になって、彼らの音楽と共に長い時間を過ごすことになった。
GouldのBachで好きな曲は数知れないが、平均律の中では、第2集の12番BWV881が好きだ。これも多分、姉が練習していたと思う。
Gouldが弾くと3分余りのごく短い曲だが、心地よい。フーガは素人の私が聴いても三声の造りがよくわかる整った曲で、最後に綺麗にまとまる。
私は楽器を使えないが、音楽を楽しむことができる。良い世の中である。